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マイケル・モーパーゴ

大英帝国勲賞受勲者、キングズ・カレッジ・フェロー、キングズ・カレッジ・アソシエイトであるマイケル・アンドリュー・ブリッジ・モーパーゴ(1943年10月5日生まれ)は、イギリスの作家、詩人、演劇脚本家、歌劇台本作家であり、児童文学作品で良く知られています。モーパーゴは、第3代「子どものためのローリエット」賞受賞者でもあります。

マイケル・モーパーゴの若い時の生活

マイケル・モーパーゴは、1943年にハートフォードシャー州のセント・アルバンスで、俳優のトニー・ブリッジの息子として生まれました。マイケルの養父、ジャック・モーパーゴは、作家でリーズ大学の文学教授でした。マイケル・モーパーゴの祖父、エミール・キャマーツは、著名なイギリスの詩人であり、叔父フランシス・キャマーツはフランスのレジスタンスで働く特殊作戦執行部のスパイでした。

生後間もない、第2次世界大戦の最後の数年間、マイケル・モーパーゴは、キュンバーランド郡に避難させられていました。第2次世界大戦後は、ロンドン

に戻り、それからエセックスに移っています。マイケル・モーパーゴは、ロンドン、サセックス、カンタベリーの学校に通っています(モーパーゴの寄宿学校での楽しくない経験は、有名な作品の一つ『広い、広い海に独りで(仮題)』に活き活きと描かれています)。マイケル・モーパーゴがカンタベリーのキングズ中等高等学校の生徒であった時には、「どちらかというと頭が悪いがラグビーにかけては優秀」という評価を受けています。モーパーゴは、その後、サンドハースト王立陸軍士官学校でイギリス軍としての訓練を受けましたが、怪我のために軍人としての経歴は短いものに終わりました。

マイケル・モーパーゴ 先生から作家へ

マイケルは、キングズ・カレッジ・ロンドンで英語とフランス語を学び、ケントにある小学校で児童を教えるようになりました。20代後半のマイケルが生徒を教えている時、自分に物語を話し伝える才能がある事を発見しました。「生徒たちは、自分が話すことに魔法があるように感じているのが分かりましましたが、私にとっても、自分が物語を話す事には魔法がある事に気がついたのです。」

マイケル・モーパーゴの作家としての経歴は、テッド・ヒューズの『詩の生まれる時』、ポール・ギャリコの『スノーグース』、ヘミングウェイの『老人と海』に啓発されて始まりました。作家になってからは、詩人のショーン・ラファティとテッド・ヒューズに影響を受け、テッド・ヒューズは、友人であり、相談役であり、また隣人でもありました。

マイケル・モーパーゴの作品は、その「魔法のような語り口」で知られています。その語り口は、除け者にされた者の勝利や生き延びる戦いに成功する等の繰り返し取り上げられるテーマや、登場人物の自然とのかかわりあいや、コーンウェルや第1次世界大戦の生き生きとした物語の背景描写などにも現れています。モーパーゴの、物語を書くことへの高い志は、全ての作品に感じることができます。

2009年に、マイケル・モーパーゴは、世界の貧困と闘うオックスファムのプロジェクトで、38人の作家が書いたイギリスの小説からできている4つの短編集「オックス・テールズ」に『僕を見て。笑顔がほしいんだ。(仮題)』を寄付しました。このモーパーゴの作品は、短編集「水」に納められています。

モーパーゴ夫妻の「街の子どもたちの農場」

デボン州
デボン州

1976年にマイケル・モーパーゴと妻クレア・モーパーゴ(ベンギン・ブックスの創立者アレン・レーン卿の長女)は、街の中心に住んでいる子供たちに田舎の暮らしの経験を提供することを主な目的にし、慈善事業「街の子供たちの農場」を設立しました。この活動では、子供たちが1週間田舎の農場で過ごし、その間農場の仕事を経験します。

「街の子供たちの農場」が設立されてから、8万5,000人の子供たちが参加しています。今ではこの慈善活動はデボン州、グロスタシャー州、ウェールズ州の農場で行われています。この若者に対する活動が認められ、1999年にモーパーゴ夫妻は、大英帝国勲章のメンバー(団員)に叙せられました。マイケル・モーパーゴ自身は、その後2006年6月17日に、文学への貢献をたたえられ大英帝国勲章のメンバーからオフィサー(将校)に位が上がりました。

マイケル・モーパーゴと仕事をしたイラストレーター

マイケル・モーパーゴは、多くのイラストレーターと共に仕事をしています。クウェンティン・ブレイク、クリスチャン・バーミンガム、エマ・チチェスター・クラーク、マイケル・フォーマン、シュー・レイナー、トニー・ロス等のイラストレーターです。

書籍以外で活用されたマイケル・モーパーゴの作品

マイケル・モーパーゴの作品『優しい巨人(仮題)』は、作曲家のスティーブン・マクネフとオペラ脚本家のマイク・ケニーの手でオペラとなり、2006年にロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスで上演されました。『友か敵か(仮題)』(1981年刊)、『クジラたちの来た時(仮題)』(1989年刊)は映画化され、『クジラたちの来た時』は、舞台演劇にもなりました。『僕の友達ウォルター』(1988年刊)と『灰の中から』(2001年刊)は、テレビ化されました。『戦争にいった馬(仮題)』は、ラジオ・ドラマになり、劇場街ウエスト・エンドでは、舞台演劇として成功しました。作曲家スティーブン・バロウは、『虹の熊(仮題)』をミュージカルにし、ジョアンナ・ラムリーが語り手を努めました。『虹の熊』は、2010年8月にバレーとしてグレート・ブリテン・ナショナル・ユース・バレーが演じています。
『戦火の馬』は最近映画化された作品です。

マイケル・モーパーゴと文学賞[ノミネート図書]

  • 1991 カーネギー・メダル賞: 『アンヤを待ち続けて(仮題)』
  • 1995 カーネギー・メダル賞: 『アーサー王 - イギリスの偉大な王(仮題)』
  • 1996 カーネギー・メダル賞: 『ザンジバルの贈り物』
  • 2002 W・H・スミス文学賞: 『灰の中から(仮題)』
  • 2003 ブルー・ピーター・ブック賞 - 読むのがやめられない本: 『素敵だ!(仮題)』
  • 2003 カーネギー・メダル賞: 『兵士ピースフル』
  • 2004 コスタ賞(旧ウィットブレッド賞)児童諸部門: 『兵士ピースフル』
  • 2010 ドイツ児童文学賞: 『アンヤを待ち続けて(仮題)』

文学賞を受賞したマイケル・モーパーゴの図書

  • 1982 ウィットブレッド賞 (イギリス): 『戦火の馬』
  • 1993 ソルシエール賞 (フランス): 『雲の森の王(仮題)』
  • 1995 ウィットブレッド児童文学賞: 『ザンジバルの贈り物』
  • 1996 ネスレ・スマティーズ書籍賞(金賞): 『よみがえれ白いライオン』
  • 1999 ソルシエール賞 (フランス): 『ウォンバットの散歩(仮題)』
  • 2000 レッド・ハウス児童文学賞: 『ケンスケの王国』
  • 2001 ソルシエール賞 (フランス): 『ケンスケの王国』
  • 2002 ネスレ・スマティーズ書籍賞(銅賞): 『最後のオオカミ(仮題)』
  • 2004 レッド・ハウス児童文学賞: 『兵士ピースフル』
  • 2005 ブルー・ピーター図書賞: 『兵士ピースフル』
  • 2005 ハンプシャー図書賞: 『兵士ピースフル』
  • 2007 カリフォルニア州若年読者メダル : 『兵士ピースフル』

マイケル・モーパーゴの作品一覧

  • 『雨は決して降らなかった: 5つの物語(仮題)』 (1974)
  • 『今を生きる詩人(仮題)』 (クリフォード・シモンズと共編)(1974)
  • 『故郷への長い道のり(仮題)』 (1975)
  • 『サッチャー・ジョーンズ(仮題)』 (1975)
  • 『話の語り手(仮題)』 (グラハム・バレットと共編)(1976)
  • 『友か敵か(仮題)』 (1977)
  • 『で来ることは全てやれ』 (1978)
  • 『どうしろというんだ? (仮題)』 (1978)
  • 『一年を通して(仮題)』(テッド・ヒューズ共著)(1979)
  • 『一目の恋(仮題)』 (1979)
  • 『その通り(仮題)』 (1979)
  • 『牛を角でつかんだ日(仮題)』 (1979)
  • 『幽霊の魚(仮題)』 (1979)
  • 『ビー玉破壊機械と他の話(仮題)』(1980)
  • 『モンテズマの9つの命(仮題)』(1980)
  • 『ワートルさんの復讐(仮題)』 (1981)
  • 『ゼノーの白い馬。ワシの巣の下からのその他の話(仮題)』 (1982)
  • 『戦火の馬』(1982)
  • 『黄金が導いた進展(仮題)』 (1983)
  • 『子狐たち(仮題)』 (1984)
  • 『クジラたちの来た時(仮題)』(1985)
  • 『歌の言葉(仮題)』 (歌詞・音楽: フィリス・テイト) (1985)
  • 『トムのソーセージをくわえたライオン(仮題)』 (1986)
  • 『コンカー大会(仮題)』 (1987)
  • 『メロン・モンキー、ジョジョ(仮題)』 (1987)
  • 『雲の森の王(仮題)』 (1988)
  • 『モソップの最後のチャンス(仮題)』 (シュー・レイナー共著)(1988)
  • 『私の友達ウォルター(仮題)』 (1988)
  • 『アルバーティン: 雁の女王(仮題)』 (シュー・レイナー共著)(1989)
  • 『誰の目にもつかぬ男(仮題)』 (1989)
  • 『ジガーの休日』 (シュー・レイナー共著)(1990)
  • 『アンヤを待ち続けて(仮題)』(1990)
  • 『そして豚も空を飛ぶかもしれない!(仮題)』 (シュー・レイナー共著) (1991)
  • 『コリーの畜舎(仮題)』 (1991)
  • 『砂男とカメ(仮題)』(1991)
  • 『マッドパドル農場の火星人(仮題)』 (シュー・レイナー共著) (1992)
  • 『森の王(仮題)』 (1993)
  • 『ジェンキンスの耳の戦争(仮題)』(1993)
  • 『アーサー王 - イギリスの偉大な王(仮題)』(1994)
  • 『蛇とはしご(仮題)』 (1994)
  • 『星になったブルーノ - ダンスをおどるクマ』(1994)
  • 『野獣王ブロディン(仮題)』 (1995)
  • 『母の言葉(仮題)』 (シュー・レイナー共著)(1995)
  • 『マッドパドル農場の話(仮題)』(シュー・レイナー共著)(1995)
  • 『ザンジバルの贈り物』(1995)
  • 『シャーウッドのロビン(仮題)』 (1996)
  • 『サムのカモ(仮題)』 (1996)
  • 『よみがえれ白いライオン』(1996)
  • 『グラニア・オマリーの幽霊(仮題)』 (1996)
  • 『農場の少年(仮題)』 (1997)
  • 『コケコッコー、サルタナさん! (仮題)』 (1998)
  • 『シャングリラをあとにして』(1998)
  • 『方舟のジョアン(仮題)』 (1998)
  • 『やみに光る赤い目』 (1998)
  • 『いぼ男(仮題)』(1998)
  • 『ケンスケの王国』(1999)
  • 『虹の熊(仮題)』 (1999)
  • 『ウォンバットの散歩(仮題)』(1999)
  • 『少年ビリー(仮題)』(2000)
  • 『黒い女王(仮題)』 (2000)
  • 『親愛なるおリーへ(仮題)』 (2000)
  • 『この辺りの丘から(仮題)』 (2000)
  • 『銀の白鳥(仮題)』 (2000)
  • 『それじゃ、誰が一番のいじめっ子だ? (仮題)』 (2000)
  • 『もっと堆肥と魔法を(仮題)』(2001)
  • 『灰の中から(仮題)』(2001)
  • 『トロ!トロ!(仮題)』 (2001)
  • 『素敵だ!(仮題)』(2002)
  • 『スキップさん(仮題)』(2002)
  • 『最後のオオカミ(仮題)』(2002)
  • 『眠れる剣(仮題)』(2002)
  • 『優しい巨人(仮題)』(2003)
  • 『兵士ピースフル』(2003)
  • 『ガワイン卿と緑の騎士(仮題)』(2004)
  • 『僕は一角獣を信じる(仮題)』 (2005)
  • 『アドルファス・ティップスの驚くべき話(仮題)』(2005)
  • 『アホウドリ(仮題)』(2006)
  • 『犬のような生活(仮題)』(2006)
  • 『広い広い海の上で独りぼっち(仮題)』(2006)
  • 『ベオウルフ(仮題)』(2006)マイケル・フォーマン挿絵
  • 『走るために生まれて(仮題)』(2007)
  • 『モーツァルトに関する問い(仮題)』(2007)
  • 『ヘンゼルとグレーテル(仮題)』(2008)
  • 『今朝、クジラにあった(仮題)』(2008)
  • 『キャスパー: 猫の王子(仮題)』(2008)
  • 『子供たちの声(仮題)』 2008)(演劇)
  • 『誕生日の本(仮題)』(クウェンティン・ブレイク編集)(2008)
  • 『野生の生活(仮題)』(2009)
  • 『凧が飛んでいる!(仮題)』(2009)
  • 『庭にいるゾウ(仮題)』(2010)
  • 『ワルガキには悪くもない(仮題)』(2010)
  • 『影』(2010)

ラジオ放送

  • 子供時代の創造 (2006) (ヒュー・カニンガム共演): BBC Radio 4