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続編

モンゴメリは、アン・シャーリーの物語をシリーズものとして書き続けました。アンのシリーズをアンの年齢順に並べると次のようになります。

  • グリーン・ゲイブルズのアン: (1908出版) [アンの年齢: 11~16歳]
  • アボンリーのアン: (1909出版) [アンの年齢: 16~18歳]
  • プリンス・エドワード島のアン: (1915出版) [アンの年齢: 18~22歳]
  • 風に揺れるポプラのアン: (1936出版) [アンの年齢: 22~25歳]
  • アンの夢の家: (1917出版) [アンの年齢: 25~27歳]
  • イングルサイドのアン: (1939出版) [アンの年齢: 34~40歳]
  • 虹の谷: (1919出版) [アンの年齢: 41歳]
  • イングルサイドのレイラ: (1921出版) [アンの年齢: 49~53歳]
  • ブライズ家の証言: (2009出版) [アンの年齢: —]

アン・シャーリーが主役ではない関連書籍

  • アボンリーの記録: (1912出版)
  • 続アボンリーの記録: (1920出版)

前日譚

『グリーン・ゲイブルズのアン』以前の物語を、L・M・モンゴメリの相続人の許可を得てバッジ・ウィルソンが書いています。

  • 『グリーン・ゲイブルズ以前』2008 [アンの年齢: 0-11歳]

研究

L・C・モンゴメリの相続人の許可の下、アイリーン・ガメルが『グリーン・ゲイブルズのアン』の歴史を書いています。

  • 『グリーン・ゲイブルズのアンをさがして: L・M・モンゴメリの物語とモンゴメリの古典文学』: 2008年刊 [アンの年齢: 0~40歳]

観光

モンゴメリがインスピレーションを得たグリーン・ゲイブル(緑の破風)の農家は、プリンス・エドワード・アイランド州のキャベンディッシュにあります。プリンス・エドワード・アイランド州の観光アトラクションの多くは、アンを軸に発展してきています。同州の自動車用ナンバー・プレートもアンのイメージを使っていたこともありました。『グリーン・ゲイブルズのアン』の中にでてくる「お化けの森」のヒントになったバルサム・ホローやその森も近くにあります。毎年夏には、「グリーン・ゲイブルズのアン」や「アンとギルバート」のミュージカルが同州の劇場で演じられます。

アンの人気は多くの国に広がり、『グリーン・ゲイブルズのアン』は36カ国語に訳されています。アンのファンたちの観光は、プリンス・エドワード・アイランド経済にとって重要な意味を持っています。『グリーン・ゲイブルズのアン』は日本では非常に人気があり、1952年から学校にカリキュラムに組み込まれています。そしてアンは「偶像」化されています。たくさんの恋人たちが日本からやってきてグリーン・ゲイブルズの農場がある場所で結婚式を行います。女の子の中にはアンのように見せようと赤く髪を染めお下げにしてやってきます。

『グリーン・ゲイブルズのアン』の登場人物の格好をして写真をとれる場所には、キャベンディッシュの近くのアーボンリー・テーマ・パークやニュー・ブランズウィックとプリンス・エドワード・アイランドを結ぶコンフェデレーション・ブリッジにあるキャベンディッシュ人形店があります。キャベンディッシュの写真撮影部屋の壁には、小説の登場人物の格好をした数百人の女性の写真が飾ってあります。中には数人の男性の写真もあります。

カナダ国オンタリオ州バラにある「バラ・ルーシー・モード・モンゴメリの思い出博物館」は、モンゴメリとその家族が1922年の休暇で滞在したファニー・パイクにあったモンゴメリの情報や遺産に捧げられています。モンゴメリは、この地方を小説『青い城』の舞台にし、町の名前だけディアウッドと変えました。この本だけがカナダ沿海州を舞台にしない小説です。

カナダ郵政公社は、2008年に、アンと「グリーン・ゲイブルズ」の栄誉をたたえる2種類の切手と記念切手シートを発行しています。

マーチャンダイジング

プリンス・エドワード・アイランド州中の土産店は、アン・シャーリーの小説にヒントを得た食べ物や製品を数多く提供しています。赤いお下げの髪がついた麦わら帽子やラズベリー・ジュース・ソーダはどこにでもあります。ルーシー・モード・モンゴメリは、その初めての小説で、アンが情熱一杯に言い放った「明るい赤の飲み物は大好きなの!」の言葉でラズベリー・ジュースを公式にアンの飲み物としたのです。

翻案: 映画化

  • 1919年: グリーン・ゲイブルズのアン。フランシス・マリオン脚本のサイレント映画。ウィリアム・デズモンド・テイラー監督。アン役にメアリー・マイルズ・ミンター。この映画はロストフィルムとされています。
  • 1934年: グリーン・ゲイブルズのアン。ジョージ・ニコルズ・ジュニア監督。RCAビクター音声の白黒映画。アン役にドーン・オデイ(ただし、アン・シャーリーという名の女優として宣伝)。この映画の後、ドーン・オデイは女優名をアン・シャーリーに変えています。

翻案: テレビ映画化

  • 1956年: グリーンゲイブルズのアン。テレビ用に製作。ノーマン・キャンベル監督。アン役: トビー・ターナウ。トビー・ターナウは舞台で初めてアン役を演じる。
  • 1972年: グリーン・ゲイブルズのアン。5話からなるイギリス版ミニ・シリーズ。ジョーン・クラフト監督。アン役: キム・ブラーデン。
  • 1975年: アボンリーのアン。4話からなるイギリス版ミニ・シリーズ。ジョーン・クラフト監督。アン役: キム・ブラーデン。
  • 1985年: グリーン・ゲイブルズのアン。テレビ(CBC)用に製作された4時間のミニ・シリーズ。ケビン・サリバン監督、アン役: ミーガン・フォロウズ。
  • 1987年: ディズニー・チャンネルから放映された1985年のミニ・シリーズ、アボンリーのアンの続編、グリーン・ゲイブルズのアン続編。
  • 2000年: グリーン・ゲイブルズのアン。原作に大まかにもとづいたテレビ用ミニ・シリーズとしてのアンのその後の物語。
  • 2009年: グリーン・ゲイブルズのアン。原作にもとづくテレビ用ミニ・シリーズ。新しい始まり。

翻案: テレビ・シリーズ化

  • 1979年: 赤毛のアン。1979年に日本で製作された世界名作劇場の一つのテレビアニメ。高畑勲監督。
  • 1990年-1996年: アボンリーへの道。ケビン・サリバン製作のテレビ番組でL・M・モンゴメリの小説の登場人物やエピソードにもとづいている。アン自身は番組には出てこないがギルバート・ブライズ、マリラ・カスバートなどの人物が登場する。「アボンリー」という題名で、アメリカ合衆国のディズニー・チャンネルで放送される。
  • 2000年: アン: アニメ・シリーズ。就学前児童向けPBSアニメ・シリーズ。サリバン・エンターテイメント製作。PBSで放映。
  • 2009年: こんにちは、アン ~ Before Green Gables。世界名作劇場。

翻案: 舞台

コンフェデレーション芸術センターの「シャーロットタウン祭り」は、カナダで長期間興業している主要ミュージカル作品「グリーン・ゲイブルズのアン - ミュージカル」を紹介しています。このミュージカルは1964年に芸術センターがオープンしてから毎年夏に公演し、200万人以上の人に見てもらっています。「グリーン・ゲイブルズのアン - ミュージカル」は、カナダの演劇界の伝説の人、ドン・ハロンとノーマン・キャンベルが作曲し、エレーン・キャンベルとメイバー・ムーアが歌詞を書いています。このミュージカルはエリザベス女王2世の前でも演じられ、カナダ、アメリカ合衆国、ヨーロッパ中を興業して回りました。また、1970年には大阪の万国博覧会でも公演されています。1991年には、フェスティバルADのウォルター・ラーニング監督により、日本全国での公演を成功させています。「グリーン・ゲイブルズのアン - ミュージカル」は、1969年には、ロンドンのウエスト・エンドでも公演されています。

プリンス・エドワード・アイランド州サマーサイドにあるハーバーフロント・ジュブリ・シアターは、「アンとギルバート- ザ・ミュージカル」を主催します。ナンシー・ホワイト、ボブ・ジョンソン、ジェフ・ホーチョーザが書き下ろした作品は、『グリーン・ゲイブルズのアン』の続編の小説にもとづいています。

『グリーン・ゲイブルズのアン』の著者L・M・モンゴメリの人生を題材にしたミュージカル、「L・M・モンゴメリの9つの生き方」が、アンの出版100周年記念の2008年6月20日に、プリンス・エドワード・アイランド州ジョージタウンにあるキングス・プレイハウスで初めて演じられました。アダム-マイケル・ジェイムズの本と歌詞、エミー賞ノミネート作曲家レオ・マーチルドンの音楽により、モンゴメリが生きていた時に実際に起こったできごとを描写し、モンゴメリの全ての小説に出てくるヒロインを登場させています。このミュージカルの中で、アンは目立った存在で、12歳から40代になるまで登場します。ギルバート・ブライズも現れます。2回目の公演は、プリンス・エドワード・アイランド州シャーロットタウンにあるキャローフォー・シアターで、2009年7月11日に行われています。どちらの年でも、このミュージカルは、プリンス・エドワード・アイランド博物館とヘリテージ・ファウンデーションのウェンデル・ボイル賞にノミネートされました。2010年の7月には、コンサート版がプリンス・エドワード・アイランド州を公演して回りましたが、グリーン・ゲイブルズでは4回演じられています。
ニュー・ヨークに拠点を置く子供向け劇場会社のシアターワークス・USAは、独自の『グリーン・ゲイブルズのアン』を製作し、2006年にローテル・シアターで初演を行っています。この作品は、小中学校を公演して回り、グレッチェン・クライヤーに音楽の部分を援助してもらっています。

ニュー・ハンプシャー州ピーターバラに拠点を置くピーターバラ・プレイヤーズは、ジョセフ・ロビネットが脚色したグリーン・ゲイブルズのアンを2009年8月に公演しています。

翻案: パロディー

カナダ文学のもっとも有名な物語として、『グリーン・ゲイブルズのアン』は何組かのコメディー・グループのパロディーの対象になっています。CODCOの『グリーン・ガットのアン』、ザ・フランティクスの3話からなるラジオ・ショー『ファンディーのフラン』などです。CBCでアン・シャーリーを演じたミーガン・フォロウズもコメディ・ドラマ、「メイド・イン・カナダ」の中で、ピラミッド・プロディジー・プロダクション社のビーバー・クリーク・シリーズのスター女優マンディー・フォウォードとして出演しています。

ブライン・マルルーニ首相の2度目の任期のあいだにカナダ放送協会への資金が大幅に削減されたことに対し、バンクーバーで活躍する政治風刺コンビのダブル・イクスポウジャーは、予算の削減がカナダ放送協会のテレビ番組製作に与える影響を評して、あまりにもひどいので有名なカナダの登場人物がそれぞれ基金を集めるために街に送りだされたと言っています。そのコメントの後、玄関のドアのベルが鳴る音がし、声が続きます。「(ピンポン♪)」エイボンのアンです!」(アーボンリーと勧誘セールスの化粧品のエイボンとかけています)