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ケンスケの王国- はじめに

『ケンスケの王国』はマイケル・モーパーゴが書いた児童向け小説です。原著の挿絵はマイケル・フォーマンが描いています。1999年に初めてエグモントUKが出版しましたが、その後様々な出版社からも出版されています。

感動の結末と人生を考えさせる物語

太平洋の孤島で少年と老人が心を通わせる

大海原の孤島で助けられた「ミカ」。
ケンスケはなぜ「ミカ」を憎むのか?そして、なぜ憎む「ミカ」を生かしておくのか?

心が通じ合うようになり、明らかになる老人の過去。
故郷に帰り、父さんや母さんに会いたい「ミカ」。
老人との深い友情と、帰りたいという思いの板挟みになる少年。
卓越した話し手マイケル・モーパーゴが、日常生活から劇的な南の島の感動のクライマックスまで読者を引き込んでくれる。

  1. 「レッド・ハウス子どもの本賞(イギリス)」受賞
  2. 「ソルシエール賞(フランス)」受賞

ある読者の感想:
途中から悲しくて読みを止めてしまいました。
コーラのビンを犬が拾ってきてからの、ケンスケとマイケルの切なさがジンジン伝わってきました。
言葉に出来ないです。
これは、読んだ人が深いところで感じる何かだとおもいます。
(Amazon.co.jpから)

『ケンスケの王国』は、2000年に、レッド・ハウス児童文学賞を受賞します。

あらすじ (*注意!!* 結末までわかります)

マイケルという名の少年が、両親が二人とも仕事を失い7つの海を航海することに決めた後、ペギー・スーという名のヨットに乗って、家族で世界を旅するという所から話は始まります。マイケルは、本当なら学校で習う事を両親から教えてもらい、その一方で秘密の日記をつけています。家族3人と飼い犬ステラはイギリスから、アフリカ、南アメリカ、オーストラリアへと船を進めます。ある番、見張り番を務めている時に、マイケルとステラはパプア・ニュー・ギニアの近くで波にさらわれて海に落ちてしまいます。マイケルとステラの意識が戻ると、太平洋にある長細いピーナツの形をした島に流れ着いていたのです。

マイケルは島で生きのびようともがきましたが、食べ物は決まった時間に届けられました。ケンスケという日本人の老人が島に住んでいたのです。ケンスケはマイケルが生きのびられるように助けます。ケンスケはルールを作りますが、それはマイケルには不必要なものにしか思えませんでした。しかし、海で泳いではいけないという警告にもかかわらず、海に入ってクラゲに刺されたマイケルをケンスケが救ってからは、その考えも変わります。
マイケルはケンスケに英語を教え、ケンスケはマイケルに絵の描き方、魚の釣り方、食べ物と水をどこで手に入れるのが一番良いかを教えます。やがて、ケンスケは医者であり、第2次世界大戦の生き残りであり、そして家族は1945年8月9日に長崎に落ちた原子爆弾の犠牲になったことがわかります。
時間がたつに連れ、ケンスケはマイケルがどれだけ家族に会いたがっているかを理解します。そこで、一緒に船に合図を送れるように狼煙あがるばかり薪の山の準備を火をつけるばかりにして終えるのですが、長い間船は現れません。しかし、やっと、マイケルは中国の帆船を見つけ、ケンスケに狼煙を上げる薪の山に火をつけても良いか相談します。ケンスケは、その船が密漁者のものであることに気づき、ケンスケとマイケルは急いでオランウータンをほら穴に集め、船の脅威から守ります。二人はうまくオランウータンを守ることができそうでしたが、ケンスケがキカンボーと呼ぶ一匹のオランウータンだけが見つかりません。密漁者の船が去った後に、テナガザルが殺されているのが見つかりましたが、キカンボーは無事でした。
次に見つけた船は、密漁者のものではなかったので、二人は狼煙を上げました。船の乗組員は狼煙をみとめ、方向を変え、島の方に向かってきます。船が近くまで来ると、船はペギー・スーであることがわかり、マイケルの両親も乗っています。ケンスケは、この時、それまでの考えを変え、マイケルと一緒に島を離れることはしないことにします。
ケンスケはこういいます。
「ここは私の場所だ。ケンスケの王国だ。王様は王国にいて、島の人の面倒を見なければならない。王様は逃げない。そんなことは不名誉なことだ。」ケンスケは、マイケルにケンスケが死ぬであろうこれから10年間はすべてを秘密にするように、といいます。マイケルは船がついた海岸に走り、両親と再会します。

マイケルの秘密の日記が出版された4年後、マイケルはケンスケの息子から手紙を受け取りました(ケンスケの息子はまだ生きていたのです)。マイケルは、手紙を受け取ってから1カ月後に日本を訪れています。